吸収目安はどうするか?
5cc 15cc 20cc 100cc 300ccなど一般にたくさんの種類のショーツが売り出されている中でまずは、何cc対応のショーツを作るかが議題ではありました。そこでKEA工房が最初に手掛けた目安は「25cc対応」。
それは、股の部分が厚くなりすぎず、パットと併用で中等度の方にも使っていただける軽失禁をターゲットとした量から。また、多くの方に様々なシーンで使っていただきたいという思いから25㏄としました。
そして最重要ポイントは、安心であること。
《吸収シート》
漏れない工夫がしっかりしている“横漏れ防止“
横漏れ防止の工夫がされているのと、ないのとでは着用感と安心感が全然違います。
横漏れで股のゴムがぬれると、擦れて肌が赤くなったりかゆくなったり 服にしみだしてくる原因にもなります。
“漏れないこと”に注視し実験を重ねてびっくりしました。
たとえば10センチ角で「60cc吸水できる」吸水シート素材を使うと、ちゃんと60cc吸水するのです。でもその上に座るとお尻の重さで水がお尻に沁みだしてくる!
「全然だめ!」
吸水したときに、吸水したものがおしりの方にしみだしてこないレベルは必須!
思い出したのは、
「・・・なるほど~。あの一流メーカーの10cc失禁ショーツが、10cc吸水して使ったら表面ベチョベチョで 履いていられなかったのは、数字だけで判断して作ったからかも。 実際自分で使ってみたらすぐわかる。」
「吸水に時間がかかるのもダメ!」
漏れたらすぐに吸水してくれないと。安心とは言えない。
「真ん中に素早く吸水する方がここちよい」
吸水シート探しは、お付き合いのあるベテラン縫製工場の女性社長と インナー製作に関しては素人のKEA工房保健師が、あちこちのメーカーをあたり
とりよせ→試作→ボツ→とりよせ→試作→ボツ・・・繰り返し
たどり着いたのは
股の部分に使う良質な吸水シートだけではなく
吸水シートの重ね方・大きさ・縫い目の入れ方の工夫を合わせて初めていいものになる。
という 事実の発見。
股の部分は4層・5層構造で 信頼されるつくりを目指しました。
《デザイン》
ここからはKEA工房職人歴50年の女性社長の力 全開です。
●フィット感の追求
「お尻の部分に適度なシャーリングをいれてください」
真っ直ぐに裁断されただけのショーツはお尻の丸みとの形のズレから隙間ができてしまいます。 隙間が吸水部分や吸水パットのズレにつながります。
お尻の丸みに添うようにシャーリングが入っているものは ずれにくく安心。
しかもヒップの形を美しく整え、後姿に自信が
●素材のやわらかさと、サポート力の吟味
やわらかく しかもフィットする生地
生地全体が、ストレスなく優しくヒップをサポートしてくれるものが理想。
ズレの防止と心地よさに直結します。
サポート力がしっかりしていると、例えば300cc(缶ジュース1本くらい)ジャーと漏れるパットを併せて使用しても、その重さをしっかり支えて下にずれません。
良質な素材のショーツは履いた時の安心感に。
●こだわりのパターン
「こことここには、パワーネット配置 このくらいの感じでいれてください」と、社長。
ヒップアップ・適度なおなか抑えの仕様を加えました。
尿漏れ安心ショーツを履いている方の「美しくありたい」という気持ちに寄り添う仕様。
美ラインを感じさせるパターンに履くと思わず微笑む。
「ここのレースはもっと下から。このレース股のところは縫いこまないで、動きに合わせられるように。こっちの足回りはクロスラインにして」と社長の細かい指示。
足運びにストレスを感じない、またぐリが動きやすく楽なデザイン
動きやすい工夫がされているのもこだわり。
《サイズ展開》
S M L LL 4サイズ展開
大きすぎるショーツはずれて漏れの原因に
小さすぎるショーツはきつくて不快。
足に合わない靴を履いていると、1日気持ちが集中できなくてイライラしてしまう。
下着もフィットしたものとそうでないものでは知らず知らずのうちに大きな差が生まれます。
また上は深め。股の部分はやや幅広く大きめ。
パットを併用してもずれにくい、着心地よい長さに仕上げたのは
社長の“勘”によるものです。
《機能面》
●消臭加工
においは気持ちに直結。心の琴線にふれる大切なこと
消臭加工であるショーツで臭いはかなり抑えられるので、
防水シート・吸水シート ダブルで 消臭加工素材を使いました。
●制菌加工
肌に触れる部分は制菌加工素材を使いました。
目に見えない小さな配慮はとても大切なことと考えます。
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いよいよ最終サンプルの完成!
KEA工房安心ショーツ担当保健師Y子は
完成したサンプルショーツに尿を25cc計って ショーツにたらし
KEA工房安心吸水ショーツをはいて ルンルンおでかけ GO!
まずは新宿伊勢丹 百貨店にお買い物に出かけました。
・・・大丈夫
次にデート♪ 横浜のデートスポット みなとみらい 海をながめて
・・・大丈夫
今度は吸水パット併用で実験
パットに300cc吸水させて上から安心ショーツを履き スーパーへ
・・・さすがに水分量的に股のところの厚みが大きくて違和感
歩きにくく、早くパットを換えたかったです。
でも、、、
市販の最大量300cc吸水のパットが下にずれることなく支えてくれた自社製品のショーツは、我ながら感心。
次に尿漏れがない時の使用感を確かめるために、
尿を吸水させないで、吸水安心ショーツをつけて仕事。
吸水部分が厚みあるので、不快かな?と思っていたのですが、
普段からおしっこが近い保健師Y子は意外に「安心感~!」
おしっこに行く回数がへったかも。笑
☆こぼれ話・・・
KEA工房保健師のY子は、できたてのサンプル安心吸水ショーツをもって
愛媛県 松山の実家へ
80歳の母親にみせた反応をご紹介
母はすぐさま試着。
しかし、我が家には適当な姿見がなかった。
でも可愛らしいショーツ
嬉しい! だれかに見せたい!
思わず92歳の父に、ショーツ姿をみせにいこうとして
はっ…! と思いとどまりましたとさ(^0^)
という 内緒の事実。
80歳 オトメゴコロ にスイッチが入った瞬間
こぼれる笑みにこちらまで笑顔に
ショーツ販売開始を迎えるにあたって
“下着なんて外から見えないから デザインはどうでもいい?”
“尿漏れあるから、いろいろなことをあきらめなくちゃいけない?”
そう思っている方が少なくてもいる事実。
日本には羽織裏におしゃれという、内なる美意識が存在します
イタリアのストッキングにもひざ下はシンプル。太ももから上の見えないところがおしゃれでセクシーなものが多いそうです。
「どんなに高級ブランドの服を着ても、身体に合わないインナーを着けていたのでは、美しく着こなすことができない。」
職人歴50年のKEA工房女性社長が、洋服関係から下着の分野へ飛び込んだきっかけはこの思いからでした。
年齢を重ねた方にフィットするインナー
尿漏れがあっても美しく着こなせる 安心できるインナー
「おしゃれはね、外見だけではないのよ。 生き方がおしゃれでなくちゃ」
・・・KEA工房を応援してくださる プラチナ会会長の言葉
こうして【KEA工房】第3の柱となるチャレンジが始動しました!
KEA工房の理念
すべての女性の「お身体と心に寄り添い」
お一人おひとりのお身体にあった下着で、その方の日々の生活をサポートすることです。
「KEA」は皆さまに従来のcare(ケア)ではなく私たちにしかできない新しいKEA(ケア)を提供すること 「工房」は「手作り」であることを意味します。
開発ものがたりVol.1
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