乳がんは、場所や症状によって手術や治療方法はさまざまです。その中でも「乳房全摘出術」といわれる手術は、乳房を全て切除する手術です。全摘手術を受けたあとは、術後専用のブラジャーを着用して体への負担を減らしましょう。
乳房全摘出術とは
「乳房全摘出術」とは、がんのできた側の乳房を全て切除する手術です。
以前は、胸の筋肉や脇の下のリンパ節も切除する方法が多く取られていましたが、現在では胸の筋肉を残すのが一般的です。
(※病気の状況や担当医師により術式は異なる場合がございます)
全摘手術をすると、はじめは腕が上がりにくかったり、しびれたりといった影響が出ますが、リハビリテーションを重ねることで少しずつ動かせるようになります。
術後インナー選びで気を付けること
全摘手術を受けた場合は乳がん専用ブラジャーと補整パットが基本です。
術後まもなくは体へ負担をかけない作りのブラジャーが良いでしょう。しばらくして患部が落ち着いてきたら、体の左右バランスを整えてくれるものを選びます。
術後の経過に合わせたインナーを選ぶことが大切です。
手術直後は締め付けのないゆったりしたものを選ぶ
術後すぐから1週間は楽に着脱できる前開きのブラジャーがおすすめ。腕が動かしにくい場合でも前開きのものは扱いやすく、診察の際も便利です。
また、胸元の開きが小さめで、しっかりと患部をカバーできるものが適しています。
むくみがある方は、なるべく体を締めつけないゆったりとした作りのものを選びましょう。
ノンワイヤーで綿素材といった刺激の少ないブラ
手術後は肌がいつも以上にデリケートです。ワイヤーブラは避け、ノンワイヤーでやわらかく吸水性の良い綿素材のものを選び、肌への刺激を最低限に抑えましょう。
同じ綿素材でも商品によって、快適に感じるかどうかは個人差があるため、できるだけ試着をして購入するほうが安心です。
軽いウレタンパットや綿製のパットを準備しておくと良い
軽くて薄いウレタンパットは使い勝手が良く、術後間もない時期から活躍します。
術側、自胸側左右ともに使うことで高さがそろいやすく、洋服を着たときに気になるシルエットも整えてくれます。さらに術側には、ウレタンパットと一緒に厚みのある綿製の柔らかな手作りパットを重ねて使うことで、患部を外の衝撃から保護してくれるクッションの役目にもなります。
経過が落ち着く術後3ヶ月~4ヶ月あたりになると、綿製パットから重めのシリコンパットを使用できるようになりますが、それまでの間は無理せず傷口の経過をみつつ軽いパットで過ごしましょう。
ウレタンパットや綿製の手作りパットは、外出時以外にも就寝中やリラックスタイムでも愛用できるのでおすすめです。
全摘手術後におすすめのインナー
術後の経過が落ち着いたら、ある程度重さのあるシリコンパットを使って、体の左右バランスを整えていくようにします。
乳がん専用のブラジャーは、基本的にノンワイヤー仕様で裏側に大きめのポケットがついており、パットの取り出しが簡単です。また、ノンワイヤーであってもアンダーとストラップがしっかりしているつくりのため、着用している間ずれにくいといった工夫がされています。
ここでは、経過が落ち着いた方へおすすめのブラジャーを2つご紹介します。
ケアブラジャー5362
全摘手術はもちろん、部分摘出術や再建術後の方にもおすすめなのが「ケアブラジャー5362」です。
柔らかく速乾性があり、伸縮性にも優れているマイクロファイバー製のノンワイヤーブラで、快適なつけ心地。素材はすべて有害物質不使用の【Oko-Tex Standard100】の認証済み。皮膚過敏・かぶれ・繊維アレルギーでお困りの方でも安心して着用できるのでおすすめです。
カップ裏の大きなポケットには、パットや人工乳房(ブレストフォーム)が挿入できます。胸元が広い作りになっているので、洋服の下からインナーが見える心配もありません。
マローネ ヴィータ
今よりもさらに良い生活を送れるように・・・との願いを込めて名付けられた「マローネ ヴィータ」。
しっかりとしたサポート力がありながら、上質な素材で肌や患部への刺激を軽減しています。
幅の広いストラップが肩への喰込みの負担も軽減し、さらにU字になったバックスタイルで安定感も抜群です。
装飾のないシンプルなデザインで透けにくくどんな洋服にも合わせやすく仕上げています。
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