リンパ浮腫治療用の弾性ストッキングの効果を維持していくためには使用期間や洗濯・保管方法を守ることが大切です。
今回は弾性ストッキングの交換の目安や、正しいお手入れの仕方や注意点についてご紹介します。
弾性ストッキングは半年を目安に交換する
弾性ストッキングは使用している弾性糸の特性もあり、使い始めてから6か月を経過すると十分な効果が得られなくなります。
たとえ6か月の間に使用していない期間があったとしても、交換目安時期は変わりません。
リンパ浮腫の治療において、使用しない期間があるのは望ましくありませんので必ず着用しましょう。
また、弾性ストッキングは治療具ですので、6か月に一度は医師やリンパ浮腫専門のセラピストなどに状況を確認してもらい、次に使用するサイズや圧などを決めることが重要です。「あまり変化がないから……」と自分の判断で同じものを買いなおすのは避けましょう。
弾性ストッキングの正しいお手入れ方法
交換までの間、弾性ストッキングの効果を持続させるためには正しいお手入れをすることも大切です。
ここでは自宅でできる簡単なお手入れ方法をご紹介します。
1 ぬるま湯で中性洗剤を使用した手洗いを
基本は、ぬるま湯で中性洗剤を使用した手洗いです。洗濯機を使用するのであれば、必ずネットに入れましょう。
2 洗い終わったら、軽く水気を切って陰干しに
洗い終わったら乾いたタオルで挟み、軽くたたいて水気を切り、直射日光の当たらない場所で陰干しをします。もし脱水機にかける場合は、ネットに入れたままで脱水します。生地のことを考えると脱水機の使用はおすすめしません。
弾性ストッキングのメーカーによって、お手入れの仕方が異なる場合があります。必ず取扱説明書に記載してある方法に従いましょう。
洗濯時の注意点
洗濯に使う水は30度以下にしましょう。以下、すべて繊維の劣化を早めてしまう恐れがあるため、絶対に行わないでください。
- 塩素系漂白剤の使用
- 柔軟剤の使用
- 消毒剤の使用
- 乾燥機の使用
- アイロンをかける
- ドライクリーニング
保管時の注意点
お手入れが終わったあとは、保管方法にも注意しましょう。
- 高温(40度以上)多湿の場所には置かない
- 直射日光には当てない
効果を持続させるためにも正しい取り扱いをしよう
弾性ストッキングを規程の期間(6か月)、効果に大きな変化を生むことなく使用するには正しい取り扱いが必要です。とくに洗濯や乾燥は誤った方法で行うと、繊維の劣化を早めてしまうので注意しましょう。