乳がんの手術を経験された方のなかには、さまざまなお悩みやお困りごとを抱えている方もいます。
手術によっては、術後のバストラインが気になることもありますが、そのようなときには乳がん専用のインナーやパットを上手に活用することをおすすめします。
インナーの力を借りながら、バストラインを整えて快適な毎日を送りましょう。
乳房切除術や乳房温存手術後に気になる悩み
乳房切除術を受けられた方は胸の形が多少なりとも変わるため、「服を着たときに、バストラインを自然に整えるのが難しい」と悩むことがあります。乳房温存手術でも患部を大きく切除すれば、やはり胸の左右バランスに違和感を覚える方もいるでしょう。
このような乳がん術後のお悩みは専用のインナーやパットで補整することで解消できます。
現在は多くの乳がん専用インナーがあるため、術後の体調はもちろん、生活スタイルに合うものを選ぶことも可能です。
乳がん術後用インナーとパットの役割
術後も快適に過ごせるように工夫して作られたインナーやパットは、さまざまな役割を持っています。
ここでは、乳がん術後用インナーとパットの役割について見ていきましょう。
バストラインを補整する
乳がん術後専用インナーやパットには、バストラインを補整する役割があります。
専用ブラジャーの裏側にはポケットが付いており、軽量パットや重さのあるシリコンパットなどを入れることができます。パットを入れて見た目の左右差をなくし、バストラインを整えることが可能です。
術部を衝撃から守る
乳がん術後専用インナーには、術部を衝撃から守る役目もあります。
日常生活のなかで、電車やバスなど公共交通機関やお買い物中など腕がふいに胸部分に当たることがありますが、
そのようなときにインナーやパットを着用していると直接的な衝撃を防ぐことができます。
また、切除して皮下脂肪が少なくなった部分は寒さを感じやすいです。その際にもインナーを着けていることで保温してくれます。
体の左右バランスを整える
乳房を切除すると左右の乳房の重さが変わるため、体のバランスも変化します。
肩の高さに違いが生じたり、無意識に患部をかばうような姿勢になったり、頭痛や肩こり、腰痛などを引き起こす原因のひとつ。それらの悩みを防ぐにはパットを使い乳房のバランスを整えることが重要です。
術後用インナーの特徴
術後専用インナーは、肌に優しい素材を使用して締め付けすぎないノンワイヤーのものが多いです。術後すぐはとくに肌がデリケートになっているため、ワイヤーが入っているインナーは向いていません。
おすすめなのは、着脱しやすい前開きのタイプや、片側だけ開けられるようなツーピースタイプなどです。ブラカップ内側のポケットは大きめに作られており、さまざまなタイプのパットが入れやすいだけでなく、ずれにくい工夫がされています。
切除術・温存術に適したパット
術後間もないときは、体への負担が少ない綿製の軽量パットを使用します。患部が落ち着き、普段の生活に戻るころにはある程度重さのあるシリコンパットが使用できます。
手作りパット(全摘術用/温存用)
一人ひとりに合わせて作る簡易補整綿パットです。
20ℊ~30ℊ程度の少しの重さを出せるシリコンありと綿だけのシリコンなしが選べるため、経過に合わせて最適なパットが用意できます。
Anitaプロテーゼ 1057X
自然なシルエットが作れるシリコンパットです。
表側は薄い弾力性のあるシリコン、裏側はポケットにフリース綿を挿入してボリュームの調整が可能。綿だけでは軽すぎる方や、外側は乳房のような自然な弾力が欲しい方におすすめです。
専用インナーで快適な毎日を過ごす
術後の状態や経過、ライフスタイルには個人差があります。それと同じで術後用インナーやパットも最適なものは一人ひとり違います。
どのようなものが良いのか分からない場合は、お気軽にご相談ください。快適な着け心地で、見た目も整う専用インナーを数多くご用意しているKEA工房なら、きっとぴったりのものが見つかります。