先に伝えておきたい3つのポイント
- KEA工房の下肢リンパ浮腫に対応した弾性着衣の購入は「弾性着衣装着指示書」が必要
- 「ソフトフィット ロング」や「パワーサポートガードル」、「ワンタッチサポーター」は指示書なしでの購入が可能
- リンパ浮腫の治療で弾性着衣が必要と判断された場合、一部を除き療養費支給の申請ができる
婦人科系がんなどで下肢リンパの手術をした場合、医師の指示したリンパ浮腫用の弾性着衣の使用をすすめられることがあります。
しかし、専門性の高いこの着衣の選び方に戸惑う方も多いはず。
間違った選び方は健康トラブルにもつながります。今回は、この弾性着衣についてご紹介いたします。
下肢リンパ浮腫とは?その手術とは?
リンパとは、体内にめぐらされた排水管のようなものです。
このリンパ管が正常に働くことで余分な水分や老廃物が体内に残るのを防いでくれるのですが、
ここの働きが悪くなると皮膚組織に体液がたまり一般的に「むくみ」がおこります。
乳がん・子宮がんなどの手術でリンパ節が切除・損傷された場合、
切除した側の腕や足がむくみます。また、両側に症状が出ることもあります。
特に、婦人科系がん術後に足に起こる「下肢リンパ浮腫」に悩まされる患者様が多いようです。
浮腫が起こるのは個人差があり、術後すぐに症状が出る方もいれば、5年以上経ってから出る方もいます。
リンパ浮腫になりたくないからと早くに弾性着衣を予防として自己判断で着用すると、
身体に差し障りがある場合がありますので着用は医師の判断のもとお願いします。
リンパ浮腫の治療には専門のセラピストが行う圧迫療法や運動療法を組み合わせた「複合的理学療法」と、
手術をする「外科的治療」があり、外科的治療は「難易度が高く効果が不十分」と言われ、ほとんど行われない時期もありました。
しかし、新しい「リンパ管静脈吻合(ふんごう)手術」という手術法により、外科的治療もまた数が増えてきています。
外科的治療においても、術後に圧迫療法や運動療法を組み合わせてより良い改善を目指します。
リンパ浮腫は予防と早期発見が大切
子宮がんや乳がん、卵巣がん、皮膚がんなどの手術で、わきの下のリンパ節を切除した患者様はリンパ浮腫が起こりやすくなると言われています。
皮膚に傷をつくると、血液の循環量が増えてリンパ浮腫が生じやすくなるので、予防をすることが大切です。
日常生活で特に気をつけたい点は、
・下着や服などで手術した側の腕を圧迫せず、酷使しないこと
・長時間じっとせず、手術した側の腕は下げたままの状態でいないこと
・皮膚を傷つけないこと
などが挙げられます。
リンパ浮腫の特徴
1.徐々に手術した側が硬いと感じる。
2.皮膚が硬くなると、押してもへこまなくなる。
3.皮膚が硬くても、温度や色は変わらない。また、痛みも感じない。(重苦しく感じる)
これらは、リンパドレナージなどのリハビリテーションを行うことで回避できます。
肩の動きがにぶかったりむくみが強かったりした場合には、主治医に相談して、看護士や理学療法士のアドバイスを受けるようにしましょう!
KEA工房には下肢リンパ浮腫に対応した下着があります!
KEA工房は、乳がんや子宮がんなどの婦人科系の病気の術後を快適にするためのインナーを販売していますが、
そのうちのひとつがこのリンパ浮腫患者用の「弾性着衣」です。
「弾性着衣」は誰もが好きな圧迫数を購入できるものではありません。
担当医師に着用を勧められ、かつ圧迫力数値が記入された『弾性着衣装着指示書』がないと基本的に販売を行っておりません。
装着指示があればサイズを測ったり、試着サンプルをご用意できますので、術後医師の指導に従ってご連絡くださいませ。
指示書がなくても購入できる商品
優しい着心地「ソフトフィット ロング」
外陰部からそけい部・下腹部に圧を加える、ひざ上までのロングガードルです。
こちらは必要な部分の圧はそのままに、ウエストや太ももには締め付けを感じさせないやわらかな優しい着心地。
クロッチ部分はコットンを使用しておりますので、1枚履きも可能です。
お色は肌馴染みの良いモカをご用意。
モカは白いボトムスでも透けにくく、どのようなお色のお洋服にも合わせやすい便利なカラーです。
サイズはS、M、L、LL、3Lでご用意しております。
大腿部をしっかり圧迫「パワーサポートガードル」
大腿部から外陰部・そけい部・下腹部にかけてしっかりと圧迫するロングガードルです。
縫い目・タグ・パワーネットはすべて外側のつくりなので、
お肌が敏感な方はタグの刺激で痒みが生じることもありますが、これなら安心ですね。
お肌に負担なく使っていただけます。
「ソフトフィット ロング」と同じく、お色はモカ、サイズはS~3Lまでご用意しております。
オーダーメイドでぴったりのものを「ワンタッチサポーター」
そけい部圧迫用のオーダーメイド商品です。
「ソフトフィット ロング」と組み合わせることで、外陰部から下腹部にかけて圧を加えることができます。
採寸後身体に合わせてピッタリのサイズでお作りするので使用感も良く、快適に過ごせます。
さらに、ウエストや脚まわりはマジックテープで微調節が可能!よりフィット感を実感していただけます。
こちらはオーダーメイドのため、ご注文からお届けまで2週間前後のお時間をいただいております。
術後ベストなタイミングで使用できるよう、お早めにご相談くださいませ。
弾性着衣は「療養費支給」を申請できます
リンパ浮腫で圧迫療法をする場合に必要となるこれらの弾性着衣ですが、平成20年4月1日より保険適用対象となりました。
全額自己負担で購入した後に申請すれば上限金額を限度に返金してもらえるのです。
意外と知らずに申請していらっしゃらない患者様も多いので、ぜひ忘れず申請してください。
※先天性リンパ浮腫、静脈瘤による弾性着衣使用は対象外です.
流れとしては
1.担当医師に弾性着衣などの装着指示書を書いてもらう
※注意
リンパ浮腫の治療のためでも、四肢ではなく体幹部分のみをカバーする「ガードル(ソフトフィットロング、パワーサポートガードル)」「ワンタッチサポーター」は支給対象にならないことがあります。
↓
2.指示書通りの製品を購入(全額自己負担)
↓
3.領収書をもらう
(金額だけでなく、製品の種類・数量が明記してあるもの)
↓
4.必要書類をそろえて、保険事務所へ申請
この手続き後、審査のうえ2~6か月後に指定した振込先へ療養費が入金されます。
詳しくはKEA工房の「弾性着衣の療養費支給について」をご覧ください。
術後はKEA工房の「リハビリエクササイズ&むくみケア」へ!
KEA工房では商品の開発・販売だけでなく、患者様がより良い毎日を過ごせるよう各種講習会を開催しております。
そのなかでも人気なのが「乳がん、婦人科がん術後のリハビリエクササイズ&むくみケア」講座です。
リンパ浮腫における術後ケアエクササイズを体験していただけるもので、毎回ご好評をいただいております。
そのほかにも各種講習会を開催しております。術後、落ち着いたらぜひご参加くださいませ。