先に伝えておきたい3つのポイント
- 乳がん手術後のお見舞いに行くタイミングは術後5日目が目安
- 知っておきたい判断の難しいお見舞い品、縁起が悪いと言われる理由
- 相手をいたわる気持ちで選ぶお見舞い品、参考にしたい喜ばれる品物
乳がん手術後に気になること
どんな手術も大変ですが、乳がんの手術というのは女性として精神的にとてもつらいものです。「身近な人がもし乳がんの手術で入院したら・・・」、「お見舞いにはいつ行けば良いの?」、「何を持って行けば喜ばれるの?」など、デリケートな問題の疑問にお答えします。
お見舞いに行くベストなタイミングは?
入院期間は、手術法や経過によって差があります。
一般的に、部分切除術なら術後3~7日ほど、乳房全摘出術なら7~10日ほどで退院となります。(※個人差があります)
3日程度の短期入院の場合はお相手もバタバタしているでしょうから、お見舞いに行くより後日「退院祝い」をするほうが良いでしょう。
1週間を超える入院は、それだけ手術後の回復に時間がかかるということです。術後3日はお見舞いに行くのは避けましょう。この期間はまだ痛みや発熱などがあり、人に会うだけでも体にかなりの負担がかかります。
お見舞いは術後5日目くらいから行くのが良いでしょう。
何よりもご本人の気持ちを尊重しましょう
乳がんや子宮がんの手術は、女性として気持ちの整理が難しいものです。そのためお相手は体の負担だけでなく、気持ちもとてもナーバスになっているはず。手術後もほかの治療や検査を控えている方もいらっしゃいます。体は回復しても「誰にも会いたくない」「家族にしか会いたくない」という状態かもしれません。
お見舞いに行くときは、まずメールなどでご本人の気持ちを確認してみてください。軽いけがや病気の入院なら「サプライズで行って元気づけてあげよう!」というのもアリかもしれませんが、がんでの入院はそういうわけにはいきませんよね。仕事のお付き合いなど本人に聞きづらい場合は、付き添いのご家族の方に確認すると良いですよ。
お見舞いで訪問する際、患者ご本人の意向を何より優先されることをおすすめします。
知っておきたい、お見舞いにNGな品物
お見舞いの品物には「縁起が悪い」と避けられるものがあるのはご存じですか?
意外と知らずに渡している人もいるので、ここで一度確認しておきましょう。
【意外と知らない、NGなお花】
・ユリなど匂いがきつい花・・・入院中は体調によって匂いに敏感になる
・菊・・・お葬式を連想させる
・シクラメン・・・「シ(死)」「ク(苦)」と語呂が縁起悪い
・椿・・・ポトッと花ごと落ちる様子が縁起悪い
・バラなど赤い花・・・病室に不似合いな派手さと血を連想させる
・鉢植え・・・「根付く」=「入院が長引く」と連想させる
・アロマオイル・・・ホルモン治療に影響が出る恐れがある
【喜ばれるけれど難しい、現金】
・目上の人・・・目上の人に現金は失礼
・蝶結びの「のし袋」で渡す・・・蝶結びは「何度もありますように」という意味があるので絶対NG
【持て余す食べ物】
・生もの・揚げ物・・・病中・病後の人には負担
・多すぎる果物・・・傷んでしまうと処理が大変
OKだったりNGだったり…判断が難しい品物
・マナー違反ではないけれど、あまり喜ばれないもの
・マナー違反と言われることもあるけれど喜ばれるもの
判断が難しいものをご紹介します。お相手との関係性や性格を考えて選びましょう。
・花瓶の必要な花・・・お花は見ていると心が癒やされるので喜ばれるでしょう。しかし、花瓶が必要な花はお相手にとっては困ってしまうかも。水を頻繁に替えないと雑菌が繁殖してしまう危険性もあります。
・包丁が必要な果物やケーキ・・・皮をむかないと食べられない果物や、切り分けが必要なロールケーキなど。基本的に喜ばれる品物ですが、包丁を使う手間を嫌がられ「気が利かない」と思われてしまうかも。
・スリッパやパジャマ、バスタオルなど・・・入院中は洗濯するのも大変なので洗い替え用があると便利です。しかしこれらのものは「入院が長引きそうで縁起が悪い」と受け取られることもあります。
これなら失敗無し!もらって嬉しかったと評判の品物
・フラワーアレンジメント
・気持ちのこもった手紙や写真
・日持ちするお菓子
・売店には売っていない、その人の好物の品
・ふりかけ
・雑誌や本
・テーブルサイズのジグソーパズル
・大人のぬりえ
これらの品物は縁起に関係なく、渡しても相手の負担になりません。
そのまま飾れるフラワーアレンジメントは手間もかかりませんし、病室を明るくしてくれます。
ふりかけは味気ない病院食の日に重宝しますし、雑誌や本はお見舞いの定番ですね。
ジグソーパズルを選ぶ際は、ベッドのテーブルより小さいサイズにすることを忘れずに。
最近人気の「大人のぬりえ」も、没頭することができるので長い入院には喜ばれますよ。
お見舞いの品は、ひと言メッセージを添えてご自宅に送るのも良いかと思います。
例えば、退院後すぐに必要であるのに、事前に準備できていないことの多い「術後の下着」などはいかがでしょうか。術後しばらくは、ブラジャーなど締め付けのきつい下着は着用できませんので、縫い目のないキャミソールやパットの入ったシャツなどが重宝して喜ばれるのではないかと思います。
最も大事なのは相手をいたわる気持ち
お見舞いにNGなことやおすすめの品物を紹介しましたが、最も大事なのは「相手をいたわる気持ち」です。乳がんの手術をした相手のことを真剣に考えたら、おのずと行動も決まってくるものです。ぜひお相手の気持ちに寄り添って力になってあげてくださいね。
「誰にも会えない気持ち」=「誰とも会いたくない気持ち」とは限りません。
孤独に病気と闘っているご本人を、メールやお手紙で支えてあげてください。
それが何より心のより所となり、治療の励みとなることでしょう。
KEA工房では商品のご紹介やフィッティングだけでなく、心のケアまでサポートできるよう、専門スタッフが現状のお身体にあったインナーのお悩みやご相談も承っております。ご本人だけでなく、周りの方からのご相談ももちろん大丈夫です。どんな小さなことでもどうぞお気軽にご相談ください。